競馬予想理論各論

競馬予想理論各論1-3(血統各論2)

 先日の血統各論の続きを書くのを忘れてました・・・。
 マイナー系の血統の活用方法を書きます。
 まず、マイナー系に位置づけられるのは、ハンプトン系、セントサイモン系、ヘロド系、ダマスカス系、マッチェム系、その他マイナー系であることは、前にも書きました。これらの系統の競走馬は、あまり多くありません。一度、1日分の出馬表を眺めていただければご理解いただけると思いますが、これらの系統の競走馬が、まったく出走しない日があったりもします。こんな日はかなりレアですが、メジャー系のようにどのレースの出馬表を見ても、必ずいるわけではない、ということです。
 では、これらの血統については、どのように活用すべきか。これら血統がマイナー系となっているのは、競馬の歴史の中で、淘汰が繰り返された結果です。競走馬、特に牡馬は、競争成績が優秀である、血統構成が優秀である等の高評価がなされなければ、種牡馬となることができません。メジャー系の種牡馬の数が多いのは、結果を出すからであり、結果が出されたことにより、その血統の評価が高まるからです。従って、マイナー系の種牡馬の成績はパッとしません。
 けれども、だからこそ馬券的妙味があることも、また事実なわけです。以下、その方法論について述べます。
 まず、先週(余裕があれば先々週等の直近何週間分か)の3着以内にきた馬の血統を調べます。これは、いろんなサイト、ブログ等もあるので、探してみてください。そして、その中で、マイナー系が3着以内にきたレースの条件と同じ条件のレースの各馬の血統を調べます。そして、同じマイナー系の競争馬の馬券を買う。これだけです。軸にするから相手にするかは、他の予想ファクターとの絡みもあるので、臨機応変に対応してください。
 さらに、GⅠになると、この傾向は顕著になります。2,400M、2,000Mや1,600Mといった現在の競争体系の中で主流の距離では、メジャー系が強いので、なんとも言いがたいのですが、3,000Mや2,200M等の非主流の距離においては、特にこの傾向が顕著です。これは、私見によれば、歴史の中で主流の距離となってきた競争での成績が、種牡馬の評価の中でウエイトが大きくなり、メジャー系は、そのような歴史の中で形作られてきたということとパラレルな事象である、ということになります。つまり、非主流の距離でしか大舞台での活躍ができないため、マイナー系はマイナー系なわけです。

 以上をまとめると、
 1 GⅠ以外
  ① 直近のデータからマイナー系の競争成績をチェック
  ② よくきているマイナー系の馬券を買う
 2 GⅠ
  ① 過去の同レースの結果からマイナー系の競争成績をチェック
  ② よくきているマイナー系の馬券を買う
ということになるかと思います。

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競馬予想理論各論2(人的関係)

 中央競馬では、大体(注1)、毎週土日の2日間、1つの競馬場で12レースずつの競馬が行われています。単純に計算しても、1年間は52週間、各週末に12レース開催する日が2日、ということは、1つの競馬場で競馬を行っていても1,248レースが行われることになります。中央競馬では、同日に最低でも2つの競馬場で競馬が行われますから、さらに2倍、したがって2,496レース、3場開催(注2)の日も考慮するならば、3,000レース程度が1年で行われています。これら全てのレースにおいて、全ての馬が勝つために走っているわけではない、ということをまず理解してください。
 競馬には練習試合(注3)はありません。従って、全てレースが本番であり、また、次のレースに向けた練習であるのです。もちろん、調教師の思惑もありますし、馬主の希望するローテーションもあります。ですから、正確な言い方ではありませんが、とりあえずはこんなものであると理解してください。これが、今回のテーマです。
 さて、中央競馬においては、現在、調教師が東西合わせて230名余り、騎手が東西合わせて160名弱で毎週の競馬を行っています。もちろん、調教師や騎手以外にも、調教助手や厩務員の方々、JRAの職員の方々が競馬の開催に携わっています。また、馬主も当然ながら競馬の開催に携わっています。このような競馬に携わる人の集団を競馬サークルといいます。
 競馬サークルの中で、私が注目するのは、前述の調教師と騎手の人間関係です。どの馬にどの騎手を乗せるのか、ということの決定権は、場合によっていろいろなパターンがあることを知りつつ、最も多いのは調教師が決定するパターンであると考えるからです(注4)。この仮説が概ね正しいとして、230名余りの調教師が、自らの管理する競走馬がレースに出走するに際し、160名弱の騎手の中からどの騎手を乗せるかを決定することで、毎週の競馬が行われていると考えるわけです。そして、どの騎手を乗せるかという点から、調教師が出走する競走馬を勝たせたいと考えているのか、狙いは別レースで今回のレースは負けてもよいと考えているのかを知ることができるはずです。ちょっと日本中央競馬会のHPを見てみれば、騎手の年間戦績が掲載されていることに気づくはずです。毎年リーディングの上位の騎手と、デビューしたての新人騎手とでは、騎乗技術の次元が全く違います。勝ちたいときは騎乗技術が高い騎手を乗せたいし、逆に負けてもいいと思うときは、強いて騎乗技術が高い騎手を乗せるまでもない、と考えるはずです(注5)。ですから、シンプルに考えればリーディング上位の騎手が乗るときは、勝ちたい、そうでない場合は負けてもいいと判断できそうです。しかしながら、ことが単純ではないのが人間の世界です。人間は、常に合理的な結論を求めて考えるわけではないのです。
 先ほど述べたとおり、競馬サークルの中で、調教師、騎手の人数を足しても、大きな学校であれば1学年程度の規模です。人間ですから、好き嫌いは世の常です。そこにはいろいろな理由があるとは思うのですが、ここでは関係ないので省きます。また、調教師は、騎手に、「自分の管理する馬に乗ってくれ」と頼むわけですから、それなりのツテがあるはずです。このあたりも考え合わせ、競馬の結果を何年分か眺めてみると、調教師毎の癖が見えてくるはずです。例えば、A調教師の管理馬にB騎手が乗ったときの勝率は、通常のA調教師あるいはB騎手の勝率より上回っている、などということに気づくはずです。これを勝負パターンとして理解し、馬券の検討に活かそう、と考えるわけです。
 現在、多くのサイトでこのような情報を提供しているので、いろいろ探してご自分で確かめてみて下さい。

(注1)変則開催があったりするので、全てがこうなっているわけではないという意味です。
(注2)3つの競馬場で競馬が行われることです。
(注3)調教で併せ馬という手法が用いられることがありますが、やはりレースのように厳密に着順を決めるようなものではありません。
(注4)もちろん、騎手から調教師に乗せてくれと頼むことをあると思いますし、馬主があの騎手を乗せろと指示するケースもあると思います。けれども、通常は上に書いたような感じではないでしょうか。
(注5)競馬の世界は勝負の世界です。ですから、結果を残す=高評価という図式がある程度は成り立ちます。結果を残せば評価が上がり、評価が上がれば騎乗依頼を受ける馬の質も上がるというスパイラルが存在するはずです。

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競馬予想理論各論1-1’(血統総論―補論―)

 昨日、1点書き忘れてしまいました。すみません。
 メジャー系の血統の馬は多すぎて、普段の平場(注1)のレースでは傾向を探る以外にあまり有効活用できない、と書きました。しかし、たまに使える場合があります。それは、メジャー系のある系統の馬が人気でも飛ぶ(注2)という傾向を示す週です。例えば、ある週のあるコースでは、ノーザンダンサー系が人気でもほとんど来ない、といった具合です。これは、昨日書いたGⅠレースについての仮説とよく似ている仮説を立てることができます。競争のレベル自体は極限的なパフォーマンスが求められるものではないのですが、馬場のバイアスがあまりに大きいために、結果として極限的なパフォーマンスが求められる場合があるのではないか、という仮説です。このような週は、飛ぶ系統の馬を軸(注3)にしてはいけません。但し、血統という予想ツールはあくまでも傾向を探る、という捉え方をすることから、相手(注4)から完全に外してしまうことは、やや躊躇われます。しかし、高い回収率を目指すためには、ある程度人気馬を外せる方法論を模索すべし、との当ブログの立場から、ここでの選択肢は、①そのレースの馬券は買わない、②思いきって飛ぶ系統の馬を全く馬券購入対象から外して買う、という2つが最適かと思われます。これは、資金的な余裕等も考えて、各自でやってみたください。

(注1)普通のレースです。例えば「500万下」等です。
(注2)馬券対象となる上位の着順を取れないこと。平たく言えば、負けること。
(注3)馬券を購入する際、ある馬から何頭かの馬への馬券を買うことを「流す」と言いますが、このときの「ある馬」が軸馬です。
(注4)(注3)の例において、「何頭かの馬」が相手です。

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競馬予想理論各論1-2(血統各論1)

 昨日はメジャー系の血統とマイナー系の血統の区分まで書きました。今日は、その区分をどのように競馬予想に活かしていくかについて書きます。
 メジャー系の血統に分類される競走馬はとてもたくさんいます。一度調べてみればわかりますが、出走全馬がメジャー系の血統区分であることもよくあります。基本的に頭数が多いので、レース結果を見ていると、ほとんどのレースがメジャー系の血統構成の馬で決まっています。では、そのような中で、これらの区分をどのように活用するか、です。
 おさらいですが、メジャー系に分類されるのはノーザンダンサー系、ターントゥ系、ナスルーラ系、ネイティヴダンサー系の4つです。これらの系統の父または母父を持つ馬については、その日、あるいは前日、はたまた先週末の成績を集計し、集計結果をその日の傾向をつかむということに留めています。この理由はすごく簡単なことで、ほとんどの競走馬がこのメジャー系に分類されてしまうので、通常のレースでは積極的な予想としては使えないということです。もっと有り体に言えば、例えばノーザンダンサー系の馬がよく上位に来る日、という傾向を取ってみたところで、対象馬の数が多すぎて、馬券の購入対象を絞る機能を果たさない、ということです。ですから、せいぜい購入対象として考えた馬が多すぎた場合の絞りに使うくらいなものです。それでも多すぎて機能しない場合がありますが。
 しかしながら、GⅠレースとなると、状況は一変します。これも過去のデータを見ていただければわかると思いますが、特定のGⅠレースでは特定の系統が非常によく上位にくるという現象が起こります。おそらく、GⅠレースでは極限のパフォーマンスが求められることが多く、そのような場合において、最終的にレースの結果を左右するのは遺伝的素因であるのだ、と私は勝手に仮説を立てています。
 1つ例を挙げましょう。日本ダービーというレースがあります。このレースでは、1995年からずっとターントゥ系の血統区分を持つ馬が連対し続けています。確かにサンデーサイレンスという偉大な種牡馬がいたからだという説明も可能ではあります。ブライアンズタイムという偉大な種牡馬もいました。けれども、彼らが偉大である所以は日本ダービーのような大レースを勝つ仔を出したことであり、逆にみれば、日本ダービーにおけるターントゥ系の有利というバイアスが彼らを偉大にした、ということも言えなくはありません。(表裏一体の関係であることは否めず、トートロジーな感じがしなくはないですが。)
 従って、GⅠレースに限って言えば、毎年のように上位に来る系統をチェックし、その系統の中から必ず軸馬を選定するという戦略が有効になります。軸馬選定に当たっては他のファクターとの絡みもあるので、ここでは詳細については措きます。
 以上、縷々述べてきたことをざっくりまとめると、
 1 メジャー系の血統区分は普段は傾向をつかむ程度に留めるべき。
 2 GⅠレースでは特定の血統区分の馬にバイアスがかかっていると信じて特定の系統の馬を軸馬に選定
ということです。

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競馬予想理論各論1-1(血統総論)

 「血統」は、競馬というスポーツを支える根幹的な概念です。一般的な意味としての「血統」とは、「先祖から代々受け継がれてきた血のつながり。血すじ。」とされています(注1)。競馬においてもその意味は同様で、先祖代々から脈々と受け継がれてきた血筋のことをいいます。しかし、ここで競馬において特殊なことは、全てのサラブレッドの血統を、父へ、父へと辿っていく、必ず3頭の馬へと行き着くことです。前にもこのことは少し書きました。ダーレーアラビアン、バイアリーターク、ゴドルフィンアラビアンという3頭のことです。ここでは、血統的な講釈は措くとして、以下では競馬予想にどのように活用できるか、という点に絞って書きます。
 さて、この血統を予想ツールとして、どのように利用するか、ということが問題です。
 全ての馬が近親配合(注2)なのですから、遺伝的な特徴を血統から紐解くことが可能であろう、という仮説を立てます。例えば、ハイペースなレースの我慢比べに強いとか、スローペースなレースの上がり勝負(注3)に強いとかです。また、これは、ここ10年、よく言われていることですが、競馬場の各コースにいおいて、競争結果に偏りが存在します。例えば、逃げ、先行した馬がやたらと強い、あるいは逆に、差し、追い込みの馬がやたらと強い期間が存在します。そこで、レースの結果と馬券に絡んだ馬の血統を集計すると、コースの偏りと血統の相関関係が存在することがある程度わかります。けれども、当たり前のことですが、遺伝的な特徴のみがレースの結果を決定付けるわけではないのです。完全な結果予想を血統ですることは不可能と言わざるを得ません。巷で出版されている血統関係の予想について書かれたものは、さも血統だけを見ていれば、馬券は当たるような記述になっています。しかし、そのようなことはありえないのです。サラブレッドも生き物である以上、育ってきた環境、トレーニングの状況等の影響を多分に及びます。そこで、私は「血統」というものを、レースの傾向を知るために用いる方法を活用しています。
 まず、距離別、コース別、芝・ダート別にレース結果について、馬券に絡んだ馬の血統を集計します。集計方法は、いろいろ考えられるところですが、私は父と母のそれぞれの父系をチェックしています。これについては、現在、いろんな方がブログで紹介されていますので、それを参照されるとよいと思います。おそらく、これらのブログを書かれている方の血統についての考え方の基礎には、亀谷敬正氏の血統理論があるんだと思います(注5)。どのような血統の区分を用いるかは趣味の問題ですが、現在はいくつかの系統(注4)に分けて特徴を把握する手法がメジャーなようです。私は、ノーザンダンサー系、ターントゥ系、ナスルーラ系、ネイティヴダンサー系、ハンプトン系、セントサイモン系、ヘロド系、ダマスカス系、マッチェム系、その他マイナー系の10系統に分ける手法を活用しています。
 次に、集計したデータの分析に移るのですが、ここで重要なことは、各系統が均等に出走しているわけではないことです。現在の日本においては、ノーザンダンサー系、ターントゥ系、ナスルーラ系、ネイティヴダンサー系の4つの系統(以下これらの4系統を「メジャー系」といいます。)に属さない馬はかなり少数派です。したがって、ハンプトン系、セントサイモン系、ヘロド系、ダマスカス系、マッチェム系、その他マイナー系(以下これらの6系統を「マイナー系」といいます。)は、出走していないレースの方が多いわけです。ですから、馬券に絡んだ馬の系統をそのまま見ていたのでは、ほとんどのレースがメジャー系で決まっているので、あまり傾向はよくわかりません。そこで、次回以降ではメジャー系の活用方法とマイナー系の活用方法に分けて、記述してきたいと思います。

(注1)『大辞林 【第二版 】』(三省堂)参照。
(注2)前にも書きましたが、サラブレッドの血統書を10代前まで遡ると、同じ馬が1頭も出てこないサラブレッドはいません。何故ならば、サラブレッドの世界では、牡馬は成績、血統等において人間が高く評価した馬以外、子孫を残すことができないからです。したがって、評価されないサラブレッドの牡馬は、血統書の中から淘汰されていくのです。
(注3)最後の600mくらいだけが競争となったレースのこと。
(注4)ノーザンダンサー系などといった言葉を耳にされたことがある方も多いと思います。ある程度昔の馬を基準に、その馬の子孫をひとくくりにして整理する方法です。例えば、ノーザンダンサー系というのは、カナダの競走馬だったノーザンダンサーを父系の先祖に持つ馬のことを指します。
(注5)亀谷敬正・著『めっちゃ簡単!すんげ~儲かる「血統」馬券術』(毎日コミュニケーションズ)、あるいは同著『血統ビーム3』(白夜書房)などに秀逸な理論構成があります。当ブログの血統に関する考え方も、多くはこの当たりの著書に拠っています。

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